本のレビュー「会社を変える分析の力」

  • 2020.09.06
本のレビュー「会社を変える分析の力」

僕もデータ分析を行うことがあり、手に取った一冊です。データ分析に対する考え方/心構えといったことが非常に共感できます。これから、データサイエンティストを目指す方などは、手に取ってみると良い本だと思います。

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)
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概要

ジャンル :経営戦略
著書   :会社を変える分析の力
著者   :河本薫
発行日  :2013年7月20日(第1刷発行)、2019年12月25日(第14刷発行)
発行所  :株式会社講談社
おすすめ度:★★★★☆

著者

河本薫(かわもと かおる)

1966年、神戸生まれ。京都大学工学部数理工学科卒業。同大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修了。
1991年、大阪ガス入社。98年から2年間、米国ローレンスバークレー国立研究所にてエネルギー消費データ分析に従事。
大阪ガス株式会社情報通信部ビジネスアナリシスセンター所長を経て、2018年4月より滋賀大学データサイエンス学部教授。大阪大学招聘教授を兼務。
近著に、「最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか」(日経BP社)。

本書の要点

  • データ分析は、分析結果によりビジネスの意思決定がされることで初めて意味をなす。
  • データ分析によるビジネス変革のプロセスは、ビジネスの課題を発見→データ分析→ビジネスの意思決定である。
  • データ分析は、所詮、連続性の世界観での解に過ぎない。されど、不連続性の世界においてもなんらかの手掛かりにはなる。

要約

本書においてデータ分析とは、データで問題を解決することと定義されています。
また、分析の価値とは?
「分析の価値」=「意思決定への寄与度」×「意思決定の重要度」
と定義されています。

データ分析により、ビジネスの意思決定がされることが重要であり、
ITや手法を駆使した分析のみが、その本質ではないということが繰り返し述べられます。

「ビジネスの変革のプロセス」は、
ビジネス課題の発見→データ分析→ビジネスの意思決定 というプロセスを踏み、それは、 課題を「見つけるステップ」「解くステップ」「使わせるステップ」から構成されます。

そして、それぞれのステップでデータ分析者は以下のような力が必要となります。

  • 見つける力:データ分析を活用するチャンスを見つけること。見つける段階で全体ストーリーの成否はほぼ決まってしまう
  • 解く力:問題を解くではなく問題を解決する
  • 使わせる力:データ分析の解をビジネスの意思決定に使わせる

また、データ分析者は以下のような心構えを持つべきとの示唆があり、僕としても特に共感する部分でした。
データ分析とは、過去のデータを分析して将来の未知に関する示唆を得ることであり、
例えば、製品ラインアップ、競合の価格設定、経済状況が変わると過去のトレンドや相関関係は崩れるかもしれないということを、理解したうえで使う必要がある。
言い換えると、データ分析は、所詮、連続性の世界観での解に過ぎない。されど、不連続性の世界においてもなんらかの手掛かりにはなる。

その他、本書では、データ分析の職業としての魅力やデータ分析者として身に付けるべき習慣(分析者9か条)の解説などもあり、
データ分析を職業としている人、または、これからデータサイエンティストになりたいと考えている人にとっての必読書ではないかと思います。
ぜひ、一度手に取ってもらえたらよいかと思います。

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