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本のレビュー「ギスギスした職場はなぜ変わらないのか」

ギスギスした職場はなぜ変わらないのか

本書は、職場改革を行うために必要なことを、可能な限り具体的に、「方法」として記したものです。特に、職場の雰囲気が悪く改善したいと思っている上司の方、これから上司になりたいと思っている方に読んでほしいと思います。本書を手に取って、職場の雰囲気が変わらない本当の理由を理解するとともに、改善を実施して欲しいと思います。

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目次

概要

ジャンル :人事
著書   :ギスギスした職場はなぜかわらないのか
著者   :手塚 利男
発行日  :2009年3月24日 初版第1刷発行
発行所  :株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーション
おすすめ度:★★★☆☆

著者

手塚利男(てつか としお)

風土改革コンサルタント。株式会社スコラコンサルト、 プロセスデザイナー。 株式会社プロフェス代表。 1952年、山形県南陽市生まれ。いすゞ自動車で生産技 術を担当し、トヨタ生産方式をモデルにした「いすゞ生産方式」の構築に参加。 1991年、いすゞ自動車の風土改革活動に自ら手を挙げて 参加し、全社風土改革の推進担当になる。1997年に川 崎工場の総務部長に就任し、総務や人事が持つ規制の 緩和に取り組む。1999年、 いすゞ自動車の子会社キャ リア開発株式会社の取締役に。 2001年、いすゞ自動車を退職し、株式会社スコラコン サルトにてプロセスデザイナーとして、自動車・電機機械などメーカー系企業を主体に風土改革の支援を行っている。

本書の要点

  1. 職場で今起こっているギスギス感の原因を正しく認識して、それぞれの職場のケースに応じて対策を考えていく必要がある。
  2. 会社や職場が「変わらない本当の理由」は、職場の環境、つまり「風土」を変える事ができていない事にある。成長·発展ぶりが社会的にも話題となる企業には「ワクワク感」が漂っており、職場の雰囲気を変えるには、「未来にいいことが起きる予感」が必要となる。
  3. 風土改革を行うための基本ポイントとして「七つのフレームワーク」があります。これは、改革を実践するための骨組みです。このフレームワークを元に、会社の規模や業種、役職や立場を超えて、多くの人がギスギスした職場を変える「風土改革」に取り組んでいただきたい。

要約

職場がギスギスする原因とは?

  1. 成果主義の反動で、全社員みな競争相手
  2. わかり合えない世代間ギャップ
  3. 仕事のスピード化.効率化で中間管理職が消失
  4. ゴールの見えない競争を強いられる
  5. 一方的に通告するメールで、コミュニケーション不足
  6. 管理:人材育成のコスト削減で管理職不在に
  7. 協力より自らのスキルを磨く「プロ化」が加速
  8. 変わる風土がないのに、強引に進めた過去の改革
  9. 仕組み作りが先行し、運用できていない

ギスギスした 職場が 変わらない 「本当の理由」

ギスギス感が蔓延している会社は、何よりもまず職場の環境、つまり「風土」を変える必要があるのです。なぜならば、成長·発展ぶりが社会的にも話題となる企業には「ワクワク感」が漂っているからです。ワクワクするという感情を抱くためには、「未来にいいことが起きる予感」が必要です。いいことを、自分の手で引き寄せることができると信じられることが欠かせないからです。

ギスギス感を払拭する風土改革の第一歩とは?

堂々と不平・不満を言える環境が職場の「対話」を生む

  1. 失敗を責めるのではなく、「なぜ、失敗したのか」を一緒に考える
  2. 部下が失敗をしたときは、上司が出ていき事態を収拾することが当たり前に行われる
  3. 異論を述べる人がいても、異論を述べたことだけを理由に仲間はずれにせず、「なぜ、異論を述べたのか?」をヒアリングできる
  4. 自分の「弱み」を見せられ、周囲にサポートを求められる
  5. 今までの習慣慣習とは異なることを受け入れられる
  6. 会社には、いろいろな人がいるのだから、考え方も十人十色。揉め事が起きるのは当たり前と受け止められる
  7. ボトムアップ(ミドルアップ)とトップダウンが連動しながら、仕事が行われている

風土改革 7つのフレームワーク

  1. 「壁」を低くする
    自分の心の中に壁がある事を意識し、壁を取り払うよう心がけましょう
  2. 「情報」の流れと中身を変える
    情報交換の場作りを始めましょう
  3. 人の「見方」を変える
    人に対するレッテルを剥がして「実像」を見ましょう。また、自分に貼られたレッテルを自分で剥がしていきましょう。
  4. 思いをネットワークで「共有」する
    自分が本気であるということを「思い」として伝え共有していきましょう。
  5. やり取りの「方向」を変える
    一方的な通達では、言われた通りにしか仕事をしない。双方向のやり取りを意識しよう。
  6. 「制約条件」を疑ってみる
    この決まりごとは「絶対」ではない
  7. 「個の主体性」を高める
    上からの指示を無条件に聞き入れない

風土改革が成功する秘訣とは、「人の気持ちを動かす」事です。そのためには、まずは「自分が変わる」。そして自分が変わったことによって、「周囲の人が変わる」という事です。まずは、自分が変わる事から始めてみましょう。

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