皆さん庭の雑草に悩まされていませんか?僕も半年に一回、雑草でいっぱいになった庭をみて、重い腰を上げ、草むしりをするというサイクルを繰り返していました。今回、庭の一部にコンクリートを打設してみましたので、施工方法やかかった費用、作業時間などをご紹介します。僕のような初心者でも、それなりの仕上がりで完成することができたと思っています。この記事が、コンクリートDIYにご興味を持っている皆さんや、これからチャレンジしてみようと思っている皆さんにとって有益な情報になればうれしいです。
DIYでコンクリートを打設する メリット/デメリット
そもそも、なぜDIYするのか?それには2つの理由があります。まず一つ目は費用を安く済ませる為です。プロにお願いすると「1平方メートルあたり10,000円前後」が目安となります。駐車場1台分で15万円程度の費用がかかります。一方、DIYであれば、材料費のみの負担となりますので、プロにお願いするより安く施工することができます。
もうひとつの理由は「工事を依頼する」煩わしさです。どの業者さんにお願いするのが良いのか?業者さんを調べる手間や、見積もりを取って施工日を決めて、来てもらって、という一連の調整が、人によっては煩わしく感じることがあります。DIYであれば、自分の予定さえ空いていれば、作業できるのでその点は気楽です。
一方で、DIYのデメリットもありますので、ご紹介いたします。一番のデメリットは、作業が重労働であることです。コンクリートは重いので、運ぶのも一苦労です。(コンクリートは一袋、25kg程度あります。)
またコンクリートはよく混ぜる必要がありますが、かなり力の必要な作業になります。今回、僕は、1.5m×2.25mの範囲のコンクリートの打設をしましたが、筋肉痛で体中が痛いです。
コンクリートの知識
ところで、「セメント」「コンクリート」「モルタル」の違いをご存知でしょうか?まずは、3種類の材料の違いについて、まとめておきたいと思います。
セメント
セメントは、石灰石や粘土等を焼いてできたクリンカーに適当量の石膏を加え,粉砕して粉末としたものを指します。水を加えることで反応し、硬化する性質があります。なお、セメントは、以下のような人体への影響があるので、十分ご理解の上ご使用ください。
セメントは、水と反応すると水酸化カルシウムを発生させ、強いアルカリ性を示す性質がある。そのため、目や鼻、皮膚に対して刺激性、溶解性があり、硬化前のセメントが付着した状態が続くと目の角膜や鼻の粘膜、皮膚に炎症や出血が起こる可能性がある(セメント皮膚炎)。セメントの粉塵は平均粒径が10 μm 程度の微粉末であるため発塵性があり、多量のセメントを吸引すると塵肺になる可能性がある。また、セメントは高温で焼く製造過程で、原料中の三価クロムが六価クロムに変化し、微量にこれを含んでいる。
引用元:Wikipedia
コンクリート
コンクリートは、「砂利 + 砂 + セメント + 水」でできた建築材料です。一般的には、砂利:砂:セメントを6:3:1の割合で配合すると言われています。砂利の割合が多いほど硬いコンクリートとなります。コンクリートは、以下のような性質があり、今回のような土間の施工用途でしたら、コンクリートを使用するのが良いかと思います。
- 強度が強く、柱や梁といった建築物に使用される。
- 圧縮応力に強く曲げ応力や引張応力に弱い(鉄筋を入れることで引張にも強くなる)
モルタル
モルタルは、「砂 + セメント + 水」でできた建築材料です。以下のような性質があります。
- 柔軟性があり、接着剤として使用される。
- コンクリートと比較し粘度が低く、仕上げ材に適している。
コンクリートを打設する為に準備するもの(道具)
個人のDIY目的であり、何度も繰り返し使用しないことを前提に、あまり高価ではない道具を紹介しています。
スコップ(もしくは手鍬)
コンクリートを混ぜる為に使用します。コンクリートやモルタルを混ぜるための専用の手鍬なども販売されています。手鍬の方が作業はしやすいとは思いますが、僕は、他の用途にも使用できそうなスコップを選択しました。
トロ舟
コンクリートを混ぜる為に使用します。僕は50L分のコンクリートを一度に混ぜたかったので、60Lの容量の物を選択しました。
左官コテ
コンクリートの表面の仕上げに使用します。
水平器
水平を取るために使用します。大きめの物の方が精度よく測定できます。
その他(汚れ対策や防塵対策)
作業は、汚れても良い服で実施してください。また、防塵対策やケガの対策として、軍手、マスク、メガネ等をご使用ください。
コンクリートは、粉塵が舞いますので、マスクなどの対策が必須です。また、ご近所への配慮なども考慮してください。
コンクリートを打設する為に準備するもの(材料)
今回、僕の実施した土間「縦:1.5m × 横:2.25m × 厚さ:7cm」の施工に必要な分量を記載します。
インスタントコンクリート
インスタントコンクリートとは、セメント、砂、砂利があらかじめ配合されており、適量の水を加えるだけで、コンクリートができるようになっているものです。もちろん、セメント、砂、砂利を別々に購入し、自分で配合した方が安価にすることが可能です。しかしながら、コンクリートを打設する面積を考えてもそれほど大きな価格差が出ないですし、初心者が配合で失敗しない為にインスタントコンクリートを選択するのは、良い選択ではないかと思っています。なお、僕の施工事例では、25kgのインスタントコンクリートを20袋使用しました。インスタントコンクリートの袋に1袋でどの程度の体積が施工可能なのか記載があると思いますので、計算して購入すると良いと思います。また以下2点の注意事項があります。
- インスタントコンクリートは非常に重く、通販では非常に高い値段で販売されています。自宅近くのホームセンターで購入されることをお勧めします。
- インスタントセメントという商品も販売されています。インスタントセメントは、一般的には、モルタルのことを指します。用途によって選択しましょう。今回僕は、インスタントコンクリートを使用しています。
砂利
地面に敷き詰め、コンクリートの下地とするために必要となります。コンクリートが沈み込まないように、砂利をしっかり踏み固める必要があります。砂利は、ホームセンターで非常に安価に販売されているもので構いません。僕の施工事例では、20kgの砂利を6袋使用しました。
木枠
コンクリートを打設するための仕切りとして使用します。合板を7cmの幅にの棒状に切断し、これを組み合わせて木枠を作りました。(元は180cm×90cmの大きな合板をホームセンターで切断してもったものです。ホームセンターでは、多くのお店でワンカット30~50円程度で木材を切断してくれるサービスを提供しています)
木枠をビスで固定しており、ビスを締める作業は「インパクトドライバー」を使用しています。他のDIYでも非常に多くの場面で使用する機会がある電動工具ですので、DIYを続けていく予定でしたら、一台持っていると便利かと思います。
ワイヤーメッシュ(必要に応じて)
ワイヤーメッシュをコンクリートに埋めることで、強度を上げることができます。強度が必要なを駐車場などの用途でご使用を考えている場合は、ワイヤーメッシュを施工すると良いと思います。ただし、ワイヤーメッシュはサイズに合わせて切るなどの準備に手間がかかります。ホームセンターでは、金属を切断できる工具を貸してもらえる所がありますので、そういう店舗でワイヤーメッシュを購入しましょう。なお、ワイヤーメッシュの高さ調整にモルタル等のブロックが必要となります。
金属をカットした部分は刃物のように尖っています。けがをしないよう気を付けましょう。
概算費用
今回、僕の実施した土間「縦:1.5m × 横:2.25m × 厚さ:7cm」の施工に必要な分量の価格となります。
スコップ | ¥800 |
トロ舟 | ¥1400 |
左官コテ | ¥1600 |
水平器 | ¥1000 |
インスタントコンクリート(25kg×20袋):¥600/1袋 | ¥12000 |
砂利(20kg×6袋):¥300/1袋 | ¥1800 |
木枠用合板 | ¥1300 |
木枠用合板の切断費用(12カット):¥40/ワンカット | ¥480 |
ワイヤーメッシュ(2m×1m)2枚:¥250/1枚 | ¥500 |
ワイヤーメッシュを載せる為のモルタルブロック(18コ):¥15/1個 | ¥270 |
その他(ビスや軍手など備品は自宅にあるものを使用) | ¥0 |
Total | ¥21150 |
コンクリートDIYの施工方法
コンクリートの施工事例を紹介します。写真をクリックすると拡大してみることができます。
僕は、1.5m×2.25mの範囲にコンクリートを施工することとしました。初心者にとってのポイントは、一面全体にコンクリートを施工するのはなく、分割することです。僕の場合、75cm角の正方形を6面に施工することとしました。分割することで、コンクリート表面の舗装が非常に楽になる事、分割してあるため、作業を中断できることで、難易度が下がります。
コンクリートを流し込む木枠をを作成します。木材はホームセンターで購入し、切断までホームセンターのカットサービスで実施してもらいしょう。あらかじめ、何cmにカットしてもらうかメモを取っていくと便利です。
木枠全体が入るように穴を掘り、砂利を敷き詰めます。砂利にはしっかり圧力をかけ押し固める必要があります。この地面を固める作業を転圧といい、非常に大切な作業となります。本来は専用の工具を使うのですがDIYでは、そういった道具を準備するのが難しいため、ブロックを30cm程度持ち上げ地面に落とす作業を繰り返し、地面を押し固めます。
地面がしっかり固まったら、木枠を設置し、水平をとります。高さが合わなければ、低い箇所に砂利を敷いて高さ調整していきます。この時、ワイヤーメッシュも設置します。
僕はこの作業までを1日目に実施しました。
トロ舟にインスタントコンクリートを入れ、水を適量入れます。ポイントは水の分量をしっかり計って入れることです。僕は、1.5ℓのペットボトルを使用して水を入れていきました。コンクリートは水分が浸透している方が混ぜやすいので、水をまんべんなく入れることがコツです。混ぜる作業は重労働ですが、頑張りましょう。
よく混ぜたコンクリートを木枠に流し込みます。コンクリートが木枠の端や底面までよく浸透するように、コテでザクザクと振動を与えます。木枠上面までコンクリートを流し込んだら上面よりあふれた余分なコンクリートを棒などで摺り切り、取り除きます。最後にコテで表面をたたくと、コンクリートの中の砂利が沈み表面が滑らかになりますので、表面を整えます。
僕は二日目でこの作業まで完了しました。
コンクリートが完全に固まったら、木枠を取り除き完成です。コンクリートが固まる時間は、コンクリートの袋に記載があると思いますので、確認しましょう。
まとめ
僕の施工事例を元に、施工方法やかかった費用、作業時間などをご紹介させていただきました。皆さんの参考となれば幸いです。
- 作業時間:コンクリートを施工するまでの作業は丸2日程度かかります。その後2日ほど空けてコンクリートが乾いてから木枠の撤去の作業が必要です。トータル2.5日程度の作業となります。
- 費用:¥21150
- 施工方法:コンクリートの運搬と混ぜる作業がかなり重労働です。コンクリート表面の出来のこだわりにもよりますが、多少、コテの跡が残っても構わないようでしたら、初心者DIYでも十分可能な作業だと思います。
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